こんなマニアックでダラダラ不定期にアップする様な気分屋満載のブログをご覧頂きありがとうございます。
基本オフシーズンはアップしないんですが、ブログ村に入村して一応閲覧数をチェックしていますが、ニッチなテレマークスキーカテゴリーにおいてPV数安定して上位に居させてもらっております。本当にありがとうございます。
多分日本で良くいって30人くらいにしか有用にならぬ情報しかあげておりませぬがこんなブログで良ければどうぞ見てやって下さいませ。
さて、タイトルの通り、荷重、加重、抜重について語ります。
こりゃ間違いなく専門用語です。
ですが、スキーは物理学に支配され、万有引力の思し召すまま、それをいなしたり、やりとりしたり、逆らったりするのが実は醍醐味となっております。
雪がある斜面という摩擦係数のかなり低い場所を引力に従い上から下に滑り降りるスポーツです。
これが大前提なので登る事はありません。それは登山カテゴリーです。
なので、自分の体重、重みを有効活用して滑り、筋力や体のバランスを駆使してただ滑落するのでは無く気持ちよくターンする事を試みる訳です。
そこで登場するのは、この三つの言葉。
この言葉は、専門用語ですが言い換えるのが非常に困難かつ、一度意味が解れば誤解が少ないと思うので多用します。されます。
荷重と加重はぱっと見意味がゴッチャになりそうで明確に違います。がボンヤリと言葉を見つめると訳分からなくなり易いです。
辞書によると、
荷重
荷の重さ
加重
重さを増やす、加える事。
だそうな。
はい、明確に違います。
荷重は荷の重さならスキーというスポーツでは、自分や道具等の重さを足した物のみの話です。
70kgの人が5kgのウエアを着て15kgの板やらストックやらブーツを装備する。合計90kg。体重計も90kgを指しますわね。
ただ、それだけの話。所謂質量ともいわれる奴です。
そこから加重と抜重の話。
スキーとは自分の重さと滑落と引力をやりとりするスポーツ。
ターンとは力の向きを変える事。
さて、イメージして下さい。
貴方は地面に立っています。体の向きを爪先から全部変えてください。
どうします?
いっせーのーせ!で横に体を振って向きを変えますか?
ジャンプすりゃ良いじゃん。
…いやそれがここでスキーブーツの特性が貴方の邪魔をしてのけます。
スキーブーツは足首の怪我を防止する為、またスキー板の操作を容易にする為に足首の動きをロックします。正確には制限します。
想像して下さい。スネより下、骨折した時に治癒を早める為に使うギプスでカチカチに固まってたらどうします?
ジャンプするのは一気に難しくなります。
ギプスと地面が砂利やら凸凹でガッチリ噛んでたら?
難しいのです。
重い物を押しても引いても動きにくい。けど、軽い物は動きやすい。
さっきの合計90kgの人もどうにかして90って数字を40やら30に出来たら身体の向きを変えやすい。
そんな事をスキー上級者は事もなくやってのけます。
1.スネより下は動かずとも膝や股関節などそれより上の身体を軽く曲げた後一気に伸ばしてジャンプ!
2.または、急激に各関節を曲げ切って足元にかかった力を抜き、横に振る。
1、2の動きを体重計の上でやれば、脚を完全に体重計から浮かさずとも数字は減ります。2で0kgには中々なりませんが、1なら割と簡単に0kgって数字がでます。
これが抜重です。
1の動きを身体を伸ばしてジャンプしようとするから伸身抜重、2は身体を屈曲させて抜重するから屈伸抜重と呼びます。
初級者では必要ありませんが、中上級以上は必須テクニックです。
これは用語のが伝わり易いんですよね。
ハイスピード時のターン切り替え、コブやパウダーでの切り替え。
ターン切り替えの体重移動は即ち抜重です。
地面に立って爪先から全部後ろに身体の向きを変えるのにジャンプせずに強引に脚を引きずってやるのは全身の力が有り余ってりゃ出来るかも知れませんが困難、雨が降って滑り易いコンクリートとかならギリギリ出来るかもですけど、当然何かに引っかかってバランスを崩しやすい、ジャンプしたら安定して向きを変える事はできます。
ジャンプ直前に地面を踏み蹴る動き、これが加重です。体重計の上でやれば瞬間的に90kgではなく100だか110なんかを針は指します。
ハイスピードで滑ってると足元に力が掛かります。慣性や遠心力に因ります。その力に逆らわないでスルーしていると凸凹超えた時等更に力が掛ったら膝カックンしたりして事故ります。なので踏ん張ります。
Gが掛かるとその分体重に掛け算されるから、それに負けない様に踏ん張ります。
90kg×105%G<90kg×105〜110%踏ん張る事で維持、みたいな感じです。
抜重を極めると忍者の様に段差がある所を飛び降りても音を立てずに降りる=力を吸収出来るそうです。
モーグル選手は忍者の様に階段を飛び降りて抜重を鍛えるとか鍛えないとか…
現代の忍者ですよ。凄く高い能力を備えた人々です。
長々とご覧頂きありがとうございました。